?→!→♪
なにかを学ぶときは、いきなり情報を押しつけられるより、「?→!→♪」とつながっていくほうが、絶対に楽しいと思う。
そんなことを思った、週末の出来事。
テレビを見ていた娘がとつぜん言った。
「お母さん、円周率ってなに?」
テレビで円周率について熱く語るお兄さんが出てきて、興味がわいたらしい。
「わかりやすく、パワーポイントでおもしろい解説つくってー!」という謎のリクエストをされたけど、そんなもの作る暇もないし、こういうのは興味が冷めないうちに伝えたくて、タコ糸と、机の上にあったガムのボトルで実験をすることにした。
まず、円周の長さだけ、タコ糸を切り取る。
次に、直径の長さだけ、タコ糸を切り取る。
娘に、「円周って、直径の何個分くらい?」と聞いてみると、糸を並べたり重ねたりしながら「3個とちょっとかな。4個分はないけど、3個分よりは長い」
私「じゃあ、これが地球くらいの大きさの円だったら、円周は直径の何個分くらいになると思う?」
娘「えー、めっちゃ長くなるから、直径5個分くらい?」
私「じゃあ、めっちゃ小さい、ミニミニの円だったら?」
娘「えー、2個分くらい?もっと小さい?」
そのとき、横で聞いていた息子が、両手で円をつくり、大きくしたり、小さくしたりしながら、首をかしげる。
息子「円が大きくなったら、円周も直径も同じように大きくなるんでしょ?大きくなっても、小さくなっても、円は同じ形でしょ?だったら、円が大きくても小さくても、(円周が直径の何個分かは)同じな気がする。円の大きさで変わるの??」
それを聞いて、娘は円周のタコ糸で直径のタコ糸をぐるっと囲んでみて、
「確かに。何個分かが変わったら、円じゃなくなりそう」
「地球よりでっかい円でも、見えないくらい小さい円でも、円周はいつでも直径3個と少しぶんで同じなんじゃないか」と気づいた二人に、
「そうそう。いっつも同じなんだよ。どんな円でも」と言うと、「やっぱりー!!」と笑顔がこぼれる。いい顔。
「それがさっき言ってた円周率だよ。円周率っていうのは、『円周は直径の何倍か』っていうのを表すんだけど、どんな円でもいつも同じで、3よりちょっと大きいくらいの数だよ」
という話をして、終わり。
円周率ってなに?という、ちょっとした「?」から、自分たちでなにかを見つけて「!!」となって、おもしろーい♪って楽しくなるの、最高。
こどもの頭の中が「?→!→♪」と変わっていくのを見れて、わたしも楽しかった。
生きる上では、円周率とは何か?よりも、円周率を使って円周の長さや面積を求めることのほうが大事なんだろうけど、何かわからないまま魔法の呪文みたいに3.14って押し付けられたら興味もわかないし、計算もだるいだけだから、ほんのちょっとでも円周率を好きになってたら、ちょっとは円の計算も楽しめるかな?
子どもたちがもっと知りたくなったときには、円周率が小数点のはるか向こうまで永遠に続く数であることも話したい。そんな日が来るのを楽しみにしとこ♪