尻も><頭も
矢印(→)の先端のとがった部分(>)を「矢尻(やじり)」という。
この名前、どうしても納得がいかない。
先端なのに、尻?
尻から飛んで、尻から的に突き刺さるの?
どんなするどい尻なんだ。
なんで矢尻なんだろう。「矢頭」とか「矢先」とかでもよかったはずなのに。
と、思っていた矢先!
ある人が、日本語の「矢尻」は、英語ではarrowheadだと教えてくれた。
arrowのhead。つまり、矢の頭。
英語になったら、尻が頭になってる!
文化圏が変わると、尻が頭になるって、すごい違いだなあ。
結局「>」の部分は尻でもあり、頭でもあるってことなのか。
なんか刺胞動物(※)みたいだね。
※刺胞動物は消化管の出入り口がひとつしかなくて、口が肛門でもある。
「刺胞動物の「刺」は「トゲ」のこと。
矢印の「>」もトゲっぽい。
なんか、イソギンチャクと矢印がおともだちに見えてきた。
世界が(いや、わたしの思考回路が)またひとつ、変なふうにつながって、なんだかうれしい。
うれしいから、もう尻でも頭でもどっちでもいいや。