脱ドラと着サラのあいだ
引っ越しを機に、脱ドラを果たした。
「脱ドラ」=脱ドラム式洗濯機
ドラム式ってなにがいいの?結局どこもよくなかったんだけど。
まず、洗剤の量の表示が気に入らない。
「0.4」とか「0.6」とか、洗剤のキャップの全量を1.0としたときの比で表示されるのだけど、キャップにそんな目盛りはついてない。なので、使い手であるわたしが「これくらいかな…ちょっと多いか?」と見えない目盛りを想定しながら毎朝がんばらないといけない。
洗剤の種類によっては表示よりちょっと多めにしないといけないものもあったりして、初めて取扱説明書を見たとき(=家に届いた初日)から、変なもの買ってしまったかも、と後悔した。ユーザーに読解力求めすぎ。
あと、タオルがぺったんこになる。
脱水後にドラムを開けたときの、たたきのめされたタオルたちの無残な姿。この密室のなかで何があったの?!と涙ぐみたくなるレベルにぺったんこ。
このぺったんこタオルはそのまま干すとごわごわになる。これもまた、取扱説明書によると「タオルのごわごわが気になる場合は、干す前に20分くらい乾燥モードで回すとよい」とのこと。えー、そこ、わたしがするの?ユーザーに頼りすぎ。
そんな感じで、ちょっとしたことではあるけど、洗剤を入れる瞬間から、洗い終わって干すときまで、手間やイライラがあり、取り込むときには「ごわごわ感の名残り」にがっかりする、という毎日だった。
今の家に引っ越すとき、決断した。ドラム式、ごめん。あなたはいらない。あなたにはあなたの良さがあるのだろうけど、わたしには何も見いだせなかった。
そしてわたしは、昔ながらの全自動洗濯機の生活に戻った。超快適。ドラム式だった日々はなんだったの。
毎日繰り返す家事。そのなかにあるストレスは、小さくても、日々募っていく。小さくても、確実に、わたしを消耗する。
脱ドラしてほんとによかった。なんの努力もしなくても、タオルがふわっとしてる。この洗濯機は、わたしに努力を求めない。ありがとう、洗濯機。
さて、そんな感じで脱ドラを果たしたわたしの、目下の悩みは「着サラ」問題。
「着サラ」=サラリーマンになること
このまま在宅で好きな仕事だけ受注して生きたいけど、こどもの将来を考えると、正社員として働ける場所を探すべきなのかなあと悩む日々。
普通は正社員めざすんだろうなあ。でも、会社に属して働くの、全然おもしろくなさそうなんだもん。わたし、おもしろくないと生きていけない。
悩む。悩む。ものすごく。
ちなみに今日のタイトルは『冷静と情熱のあいだ』から。
この「○○と○○のあいだ」って言い方、なにを入れてもちょっと詩的。娘のカチンとくる発言も「賢さとへりくつのあいだ」ってことにしたら、まあまあすてきな感じがします。