かおり
公園に咲いてたキンモクセイの花。
エビフライっぽい。
キンモクセイは花もいいけど、緑が濃くて厚みのある葉っぱもいい。オレンジ色の小さな花のかわいらしさを際立たせてる。
なにより、キンモクセイは香りが好き。視界に入っていなくても、香りに気づいて振り向くと、そこにある。
花が咲くまでキンモクセイがあるなんて気づかず通り過ぎてた道に、とつぜん彩りと香りが生まれる。キンモクセイが咲くと、歩いていても、自転車でも、足を止める回数が格段に増える。
キンモクセイは、花自体はとても小さいし、小さな花のひとつひとつにはそこまではっきりした香りはない。でも、木のまわりは、うっとりするくらいあまい、濃い香りがする。総体としての存在感はすごい。
突出した個性や才能は何もないのに総体として「すごく変な人」と評価されるわたしもそんな感じなのだろうか。ちょっと違うか。いや、ぜんぜん違うな。すいません。
あんなふうに、思わずふりむいて確かめたくなるような、魅力のたちのぼる人間になりたい。